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メタボリック・シンドロームから考えるアンチエイジング

 

メタボリック・シンドロームから考えるアンチエイジング - 予防のためのサプリメントと生活習慣

京都府立医科大学の吉川敏一教授が2007年11月9日に開催された「日経ヘルスビジネスカンファレンス2007」で「メタボリック・シンドロームから考えるアンチエイジング - 予防のためのサプリメントと生活習慣」という講演を行いました。

「アンチエイジングを考える上で重要になるのが,血管の老化をいかに防ぐかである。適度な運動や食事療法を取り入れ,酸化ストレスを抑えると,血管を健康に保つことができる。それが,メタボリック・シンドロームの改善にもつながる」

という内容です。

内容の主なところを引用しながら報告します。


「どんな動物でもコレステロールの多い食べ物を食べさせると,確実に動脈硬化になります。その中心になるのは,悪玉コレストロール,酸化LDLです。また,動脈硬化には,肥満が密接に関係しています。脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインは,動脈硬化を引き起こし,脳梗塞や心筋梗塞の発症にも影響を与えるからです」(吉川氏)


私たちの生活は便利な反面、体を動かさなくてもすむようにできていますね。
テレビのチャンネルですら、、ソファに座ったままリモコンで替えることができます。

運動不足に加えて、食生活はますます豊かに、脂っこくなっています。

吉川氏は腹八分目,食事制限をすることが長寿であるというエビデンスは実証されていると言っています。

 「内臓脂肪がたまると,TNF-αとPAI-1という悪玉アディポサイトカインが脂肪細胞から出てきます。TNF-αは,菌が体内に侵入したときのショックや障害の引き金になったりします。こういうものが高血圧や糖尿病の原因になります。また,PAI-1は血液を凝固するので,肥満の人は血が固まりやすい。すると,血管は詰まりやすくなります。さらに,リポ蛋白合成増加によって高脂血症が起こる。こうした点から,メタボリック・シンドロームを改善する必要性が高まっている」(吉川氏)。

メタボリック・シンドロームの改善には,適度な運動が有効である。
メタボリック・シンドロームというのは,海の上に浮いている氷山の固まりと考えていただければいいと思います。ですから,水面上に突出している高血圧や上半身肥満,耐糖能異常など個別の危険因子を取り去っても,水面下の巨大な氷の固まり,メタボリック・シンドロームは改善されません。症状を抑える薬を飲んでも,根本的な解決にはならないということです。ところが,運動療法は,内臓脂肪にも高血圧や耐糖能異常などの各危険因子に直接働きかけるので,最も有効な根本的対策となります」(吉川氏)。


具体的な例としては,速歩,ジョギング,テニス,水泳などは中強度以上の運動と位置づけることができる。子供との遊びや介護,庭仕事といった生活活動もこれらと同程度の効果が見込める。ウォーキングの目標は一日1万歩だが,現在4000歩の人は5000歩を目指し,5000歩の人は,6000歩を目指すとよいという。

 「運動によって筋肉を作ると,インスリン抵抗性が改善されます。これは糖尿病の予防・改善が期待できます。また,運動によって骨格筋の脂質代謝を亢進することによって,血清中性脂肪の低下をもたらし,高脂血症の予防・改善が期待できます。そのほか,運動は肥満,高血圧,骨粗鬆症,大腸癌などに対しても予防・改善が期待できるのです」(吉川氏)。

肥満になると脂肪細胞から活性酸素が発生し,動脈硬化を促進する。この活性酸素,酸化ストレスを抑える有効成分の摂取は,メタボリック・シンドロームを改善する。
「水溶性では,ビタミンC,α-リポ酸,ビタミンB2,グルタチオン,脂溶性では,α-カロテン,β-カロテン,リコピン,ルテイン,アスタキサンチン,コエンザイムQ10,ビタミンE,α-リポ酸などの成分は,高い抗酸化力を発揮することがわかっています」(吉川氏)。

 吉川氏は,この他,アンチエイジングに有効な成分として,いちょう葉エキス,イソフラボン,グルタミン,カルニチン,オルニチンなどを例示し,「適度な運動と食事療法を組み合わせることが,アンチエイジングの秘訣になる」と,講演を締めくくりました。

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